2026.10.14
研究レポート
短期間のCI含有タブレット摂取による歯垢付着と口腔環境への影響
- #ヒト試験
- #口腔ケア
- #歯垢抑制

- 成人男女がCI含有タブレットを1日だけ朝昼夕食後に1錠ずつ摂取するプラセボ対照試験を実施しました。
- CIを含む食品素材であるCI-Dextran mix配合量は1錠あたり20 mgで、試験開始1日目の昼食、夕食後と翌日2日目の朝食後に各1錠摂取しました。
- 3回のCI含有タブレット摂取により、歯垢付着量の指数であるPSSおよびPlIは有意に減少しました。
背景
近年、国民の口腔保健に対する関心が高まり、さまざまな口腔ケアグッズやいわゆる健康食品が開発・市販されています。CIはGTF阻害作用を介して歯垢形成を抑制することが報告されており、口腔内環境の改善を目的としたCIの活用法が検討されています。そこで本研究では、CI含有タブレットを摂取することで歯垢形成が抑制することを検証する介入試験を実施しました。
試験内容
本試験はプラセボ対照試験で実施しました。東京都内の企業に勤務する男女10名を対象に、CIを含む食品素材であるCI-Dextran mixを1錠あたり20 mg含有タブレット(実験群)あるいはCI-Dextran mix非含有タブレット(対照群)を毎食後に1錠ずつ摂取させました。
介入期間は1日で、試験期間を通じたタブレット摂取回数は3回のみです。歯垢付着の指標として、PSS (Plaque Scoring System) とPlI (Plaque Index)を用い、歯科衛生士による口腔清掃を実施することで試験開始時のPSSおよびPlIは0としました。そのほか、口腔衛生状態の指標として唾液検査(唾液検査システムSMT, ライオン株式会社)、唾液中Streptococcus mutans数の測定(デントカルトSM, 株式会社オーラルケア)を実施しました。
結果と考察
実験群のPSSとPlIはともに対照群と比較して有意に減少、つまり歯垢付着量が低下しました(表1)。唾液検査においては「緩衝能」スコアが対照群の試験開始前後で有意な差が認められましたが、他のむし歯菌、酸性度、白血球、タンパク質、アンモニアの項目では両群間に有意な差は認められませんでした(図1)。S. mutans数は試験群、対照群ともに試験開始前後で有意な差は認められませんでした(表2)。
以上より、食後のCI含有タブレット摂取は歯垢付着を抑制する傾向が示されました。毎食後のCIタブレット摂取は良好な口腔完了を維持するうえで有用となる可能性が示唆されました。
| 指数 | 対照群 (P) | 実験群 (A) | p値 (P vs A) |
| PSS | 1.35 ± 0.05 | 0.68 ± 0.48 | 0.04 |
| PlI | 7.00 ± 1.60 | 5.65 ± 1.41 | 0.04 |
表1 試験終了時の歯垢付着量
各指数について平均値±標準偏差 (n = 5) で示す。

図1 試験開始時と終了時の唾液検査の結果
黒色が試験開始時、白色が試験終了時を示す *p=0.04
| 減少 | 変化なし | 増加 | |
| 対照群 | 2 | 3 | 0 |
| 実験群 | 4 | 1 | 0 |
表2 試験開始前と比較した試験終了後のS. mutans数の変化
χ2=0.417,ns
引用文献
佐藤ら (2026) サイクロデキストラン(CI)による口腔内の汚れの抑制効果に関する介入研究 ─CI 含有タブレット摂取による歯垢付着と口腔環境の観察─. ジャパンオーラルヘルス学会誌. 21(1): 16-21
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