2026.02.24
研究レポート
ガラクトオリゴ糖摂取が健常成人男性の腸内環境に与える影響
- #ヒト試験
- #ビフィズス菌
- #少量摂取
- #整腸作用
- #短鎖脂肪酸
- #腸内フローラ

- 健康な成人男性8名を対象に、ガラクトオリゴ糖 (GOS) を1日1回、3週間にわたり1 gまたは3 g摂取する介入試験を実施しました。
- GOSの摂取により糞便中のビフィズス菌数が摂取量に応じて有意に増加しました。
- 3 gの摂取により糞便pHが有意に低下、糞便中の有害酵素活性や腐敗産物量も有意に減少し、酢酸量が有意に増加しました。
背景
ビフィズス菌(Bifidobacterium属細菌)は加齢に伴い減少してしまいますが、ビフィズス菌そのものの摂取では腸内への定着が難しいことから、ビフィズス菌の腸内増殖因子としてオリゴ糖が研究されています。本研究では、Cryptococcus laurentiiがラクトースより生成する4′-ガラクトシルラクトース (4′-GL) を主成分とするガラクトオリゴ糖 (GOS) の低用量摂取がヒトの腸内環境に与える影響を検証しました。
試験内容
被験者は健康な成人男性8名を対象に、GOSを1日1回、3週間摂取させました。摂取量は1 gまたは3 gとし、図1に示すスケジュールに従い、GOSの摂取と糞便の採取を行いました。採取した糞便より、腸内細菌、糞便性状、有害酵素活性、腐敗産物量、短鎖脂肪酸量を測定しました。

図1 試験スケジュール(引用文献 Fig. 1より再構成)
結果と考察
1 gまたは3 gのGOS摂取により、糞便中のBifidobacterium属細菌数および占有率は有意に増加し、Bacteroidaceae科細菌数および占有率は有意に減少し(図2)、有害酵素(β–グルクロニダーゼ、β–グルコシダーゼ)活性が有意に低下しました。また、3 gのGOS摂取により、糞便pHは有意に低下し、腐敗産物(アンモニア、フェノール、p-クレゾール、インドール)量が有意に減少し、短鎖脂肪酸の一つである酢酸量が有意に増加しました(図3)。

図2 GOS摂取による糞便中細菌叢の相対占有率の変化
*は0 g摂取と比較してp<0.01(引用文献 Fig.2より再構成)

図3 GOS摂取による糞便1 gあたりの酢酸量の変化
*は0 g摂取と比較してp<0.01(引用文献 Table 4より再構成)
引用文献
玉井ら (1994) ガラクトオリゴ糖のヒト腸内フローラおよび代謝産物に及ぼす影響. 応用糖質化学. 41(3): 343-348.
https://doi.org/10.11541/jag1994.41.333
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