2026.02.24
研究レポート
ウナギにおけるケストースと乳酸菌の併用投与による飼料効率と腸内環境への影響
- #併用投与
- #整腸作用
- #水生生物
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- 養殖環境下のニホンウナギ (Anguilla japonica) に対して、ケストースと乳酸菌を1ヶ月間併用投与しました。
- ケストースと乳酸菌を併用投与することで、飼料効率が改善されました。
- 腸内においてはEdwardsiella属細菌の相対占有率を減少させ、Romboutsia属細菌の相対占有率を増加させました。
背景
ニホンウナギ (Anguilla japonica) の養殖においては、重篤な全身感染と高い死亡率を引き起こすことが知られているEdwardsiella症が課題で、この病気はEdwardsiella tarda(現学名: E. piscicidaまたはE. anguillarum)が原因です。従来ではこの治療には抗生物質が用いられてきましたが、抗生物質の使用にも様々な課題があります。そこで本研究では、抗生物質に頼らない新たなアプローチとして、ケストースと乳酸菌(Lactiplantibacillus plantarum FM8株)の併用によって、細菌感染の影響を抑えることができないか検証しました。
試験内容
本試験ではニホンウナギが約200匹ずつ入った水槽を用意し、片方の水槽には通常の飼料を、もう片方の水槽にはケストースと乳酸菌を含む飼料を与えて1ヶ月間養殖しました。投与前後に腸内内容物を採取して、腸内細菌叢や短鎖脂肪酸量の分析を行いました。併せて、水槽ごとの飼料効率も計算しました。
結果と考察
ケストースと乳酸菌を併用投与した水槽では、投与しなかった水槽と比べて飼料効率が約20%改善しました。また、腸内内容物ではEdwardsiella属細菌の相対占有率が減少した一方、Romboutsia属細菌の相対占有率が上昇し、酢酸濃度を有意に増加させました。このようにケストースと乳酸菌の併用はウナギの腸内環境を整え、病気の発生を抑え、養殖生産性を向上させる可能性が見出されました。
引用文献
Fujii et al. (2023) Synbiotic administration in Japanese eels with prebiotic 1‑kestose and probiotic Lactiplantibacillus plantarum FM8 improved feed efficiency and significantly reduced the levels of Edwardsiella. Fisheries Science. 90: 115-122.
https://doi.org/10.1007/s12562-023-01739-w
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