2026.02.24
研究レポート
乳酸菌とケストース の併用による犬のアトピー性皮膚炎への臨床効果
- #ペット
- #併用投与

- 犬アトピー性皮膚炎 (CAD; canine atopic dermatitis) を発症している飼い犬に、プロバイオティクス(乳酸菌)とプレバイオティクス(ケストース)を併用投与しました。
- 1日あたり乳酸菌2×1010 CFUとケストース400 mgを90日間投与しました。
- 併用投与の結果、CADの症状スコアであるCADLIとPVASが有意に低下し、ステロイド薬の使用量も有意に減少しました。
背景
犬のアトピー性皮膚炎 (CAD; canine atopic dermatitis) の治療は主にステロイドなどの免疫抑制剤を用いた対症療法が中心でしたが、副作用の問題から新たな治療法の開発が求められています。腸内細菌叢の乱れとCADとの関連が指摘されていることから、腸内環境を改善することで皮膚症状を軽減できると期待されます。そこで、本研究では発酵食品由来のLactobacillus paracasei(現学名: Lacticaseibacillus casei)M-1株と、ケストースを併用投与することで、CADに対するシンバイオティクス効果を評価しました。
試験内容
CADを発症していてステロイド剤(プレドニゾロン)を90日以上継続使用しても十分な改善が見られなかった15頭の飼いを対象に、L. paracasei M-1株 2×1010 CFUをカプセル剤で、ケストース400 mgをタブレット剤で1日1粒ずつ90日間投与しました。評価指標として、皮膚病変の重症度の指標であるCADLI (Canine Atopic Dermatitis Lesion Index) と掻痒の主観的評価であるPVAS (Pruritus Visual Analog Score) を用いました。試験中もステロイド剤の投与は続けましたが、症状に応じて獣医師の判断で投与頻度を増加または減少させました。最終的なステロイド剤総使用量も評価指標として用いました。
結果と考察
90日間の併用投与により、CADLIおよびPVASは有意に減少しました。また、ステロイド剤の総使用量も有意に減少しました。このことからL. paracasei M-1株とケストースを併用することでCADの症状改善とステロイド剤の使用量削減が期待されます。
引用文献
Kawano et al. (2023) Clinical effects of combined Lactobacillus paracasei and kestose on canine atopic dermatitis. Polish Journal of Veterinary Sciences. 26(1): 131-136.
https://doi.org/10.24425/pjvs.2023.145014
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